SHORT-CIRCUIT TEST

わざと“事故”を起こして、
壊れないことを確かめる。

変流器(CT)の短絡試験——JISの正式名称は「過電流強度試験」。短絡事故や落雷など、実際の電力設備で起こりうる異常を想定し、定格をはるかに超える電流を流して製品が耐えられるかを確かめます。この試験を通った製品だけが、社会に出ていきます。

MOVIE

実際の試験映像

大洋変成器株式会社にて実施した変流器(CT)短絡試験の様子です。

WHAT IS IT

短絡試験とは。

電気の回路が、本来通るべき道を通らずに短い経路でつながってしまうことを「短絡(ショート)」といいます。このとき流れるのが短絡電流で、通常の使用状態とは桁が違う大きさになります。

短絡試験は、その状態を試験設備の中で意図的につくり出し、製品に実際に大電流を流して耐えられるかを確かめる試験です。図面上の計算や部分的な測定ではなく、ものに本番と同じ負荷をかけて結果で示すところに意味があります。

JISでの正式名称は「過電流強度試験」です。定格をはるかに超える電流(過電流)に対する熱的・機械的な強度——定格過電流強度——を確かめる試験だからです。ただ、この過電流が実際に流れるのは短絡事故や落雷といった場面なので、現場では昔から「短絡試験」と呼ばれてきました。このページでも、なじみのある呼び方で説明しています。

01

静かに見えて、桁違い

映像は淡々としていますが、流れているのは日常では扱えない大きさの電流です。導体には強い電磁力がかかり、太い銅バーがわずかにしなります。

02

変流器は電気の“計測の目”

変流器は大きな電流を、計器やリレーが扱える小さな電流に変換する装置です。事故の瞬間にも壊れず信号を送り続けることが、設備を守る前提になります。

03

“大丈夫”を、データで示す

感覚ではなく試験結果で品質を証明する。手仕事と数値、その両方を扱えるのがこの仕事の芯にあるところです。

WHY

なぜ、変流器にこの試験が要るのか。

変流器は、ふだんは静かに電流を測っているだけの装置です。しかし本当に働くのは、事故が起きたその瞬間です。

短絡が起きると、保護リレーがそれを検知して回路を遮断します。そのリレーに「いま異常な電流が流れている」と伝えるのが変流器の役目です。もし変流器が事故電流で壊れてしまえば、リレーは何も知らされないまま、設備は守られません。

事故のときに壊れないこと。これが変流器にとっての最低条件であり、同時にいちばん難しい条件です。だからこそ、つくったものに実際の事故と同じ電流を流して確かめます。

CT

変流器 = 二次側は「開放NG・短絡OK」

CTは、二次側に計器やリレーをつないだ、短絡に近い状態で使う前提の機器です。通電中に二次側を開放すると高電圧が発生し、絶縁破壊や感電の危険があります。試験も二次側を短絡した状態で行います。

PT

計器用変圧器 = 二次側は「短絡NG・開放OK」

電圧を測るPT(計器用変圧器)はCTと逆で、二次側を短絡すると過大な電流が流れてしまいます。同じ“計測の変成器”でも、二次側の鉄則が正反対です。当社が製造しているのはCT(変流器)です。

FAQ

よくあるご質問

短絡試験とは何ですか。

短絡事故や落雷など、実際の電力設備で起こりうる異常を想定し、定格をはるかに超える電流を流して、製品がそれに耐えられるかを確かめる試験です。JISでの正式名称は「過電流強度試験」といいます。

「短絡試験」と「過電流強度試験」は違うものですか。

同じ試験を指しています。JISでの正式名称は「過電流強度試験」で、定格を超える過電流に対する熱的・機械的な強度(定格過電流強度)を確かめる試験です。こうした過電流が実際に流れるのは短絡事故や落雷といった場面のため、現場では「短絡試験」と呼ばれています。

なぜ変流器に短絡試験が必要なのですか。

変流器は事故が起きたその瞬間にこそ働く装置だからです。事故電流が流れたときに壊れず信号を送り続けられることが、設備を守る前提になります。

変流器(CT)の二次側を開放してはいけないと聞きました。なぜですか。

変流器(CT)は、二次側に計器やリレーをつないだ、短絡に近い状態で使う前提の機器だからです。通電中に二次側を開放すると高電圧が発生し、絶縁破壊や感電の危険があります(開放NG・短絡OK)。逆に計器用変圧器(PT)は、二次側を短絡すると過大な電流が流れるため短絡NG・開放OKです。当社が製造しているのはCT(変流器)です。

試験成績書は発行してもらえますか。

ご必要な場合はご相談ください。ご要望の内容をお知らせいただければ、対応可否をご回答いたします。

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